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初版2012/01/19: 最終更新日2012/01/19
論理式の利用
目次
演算子の種類
数式内での計算順序

演算子は、数式の要素に対して実行する計算の種類を指定します。演算子には優先順位があり、優先順位の高い演算子の計算から順に実行されます。この優先順位は、かっこを使用して変更できます。

演算子の種類

演算子には、算術演算子、比較演算子、文字列連結演算子、参照演算子の 4 種類があります。

算術演算子

加算、減算、乗算などの基本的な算術演算を実行し、数値を組み合わせ、計算結果の数値を得るには、次の算術演算子を使用します。

算術演算子 内容
+ (正符号) 加算 3+3
- (負符号) 減算
負の数
3-1 
-1
* (アスタリスク) 乗算 3*3
/ (スラッシュ) 除算 3/3
% (パーセント記号) パーセント 20%
^ (キャレット) べき算 3^2

比較演算子

次の演算子を使用して 2 つの値を比較できます。これらの演算子で 2 つの値を比較すると、TRUE または FALSE のいずれかの論理値が得られます。

比較演算子 内容
= (等号) 左辺と右辺が等しい A1=B1
> (~より大きい) 左辺が右辺よりも大きい A1>B1
< (~より小さい) 左辺が右辺よりも小さい A1<B1
>= (~以上) 左辺が右辺以上である A1>=B1
<= (~以下) 左辺が右辺以下である A1<=B1
<> (不等号) 左辺と右辺が等しくない A1<>B1

文字列連結演算子

アンパサンド (&) は、1 つ以上の文字列を連結して 1 つの文字列にします。

文字列演算子 内容
& (アンパサンド) 2 つの文字列を結合、または連結して、1 つの連続する文字列の値を作成する ("北"&"風")

参照演算子

次の演算子を使用して、計算するセル範囲を結合します。

参照演算子 内容
: (コロン) セル範囲の参照演算子。指定した 2 つのセル参照と、その間に含まれるすべてのセルによって構成される 1 つの参照を作成する B5:B15
, (コンマ) 複数選択の参照演算子。複数の参照を 1 つの参照に結合する SUM(B5:B15,D5:D15)
 (スペース 1 つ) 共通部分を示す参照演算子。2 つの参照に共通するセル参照
数式内での計算順序

計算の順序は、数式の計算結果に影響を与えることがあります。そのため、この順序がどのようにして決定されるか、また、順序をどのように変更すると目的の結果が得られるかを理解することが重要です。

計算順序

数式では、特定の順序で値の計算が実行されます。数式は常に等号 (=) で始まり、その後に続く文字が数式と見なされます。等号の後には、計算の対象となるデータ (オペランド) を入力し、これらの文字を演算子で区切ります。数式は、演算子ごとに指定された順序に従って、左から右へと計算されます。

演算子の優先順位

1 つの数式で複数の演算子を使用する場合、次の表に示した順序で計算が実行されます。数式に同順位の演算子が含まれる場合 (たとえば、乗算演算子と除算演算子が含まれる場合)、左から右の順に計算が実行されます。

演算子 内容

: (コロン)

  (スペース 1 つ)

, (カンマ)

参照演算子
- 負の値 (-1 など)
% パーセンテージ
^ べき算
* または / 乗算または除算
+ または - 加算または減算
& 文字列の結合または連結
=
< >
<=
>=
<>
比較演算子

かっこの使用

計算順序を変更するには、最初に計算を実行する必要のある数式の要素をかっこで囲みます。たとえば、次の数式では、加算の前に乗算が実行されるため、結果として 11 が返されます。つまり、この数式ではまず 2 と 3 が乗算され、その結果に 5 が加算されます。

=5+2*3

上の数式にかっこを使用して構文を次のように変更すると、まず 5 に 2 が加算され、その結果に 3 が乗算されるため、計算結果は 21 になります。

=(5+2)*3

次の例では、セル B4 の値に 25 が加算され、その結果がセル D5、E5、および F5 の合計値で除算されます。

=(B4+25)/SUM(D5:F5)