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初版2009/09/01: 最終更新日2009/09/01
7-1.  ADK
目次
ADKとは
ADKのセキュリティ性
ADKとは
ADK(Additional Descryption Keys)とは、PGP 5.5以降に登場した新機能のことを指す言葉です。

この機能は本来の鍵セットとは別に、第三者用の複合機能付きの鍵を生成します。第三者用の鍵は秘密鍵とまた勝手が違っており、複合機能をもった特殊な公開鍵という位置付けになっています。
主に企業などの団体で、担当者との連絡が難しい状況で緊急に暗号化データを利用しなければならない場合や、鍵の持ち主が死亡してしまった場合等に使われます。

PGPにこの機能が生まれた発端は、アメリカ合衆国からの要請です。PGPの暗号化技術は公開初期の頃より政府に目をつけられており、これは一種の妨害、または一方的で半強制的な譲歩の一つと考えられています。
ADK機能を扱う第三者の代表として、政府の存在が頭に挙げられるのもよくある皮肉です。

なお、本ウェブサイトで大きく取り上げているGnuPGには実装されていません。

ADKのセキュリティ性
鍵の使用には、作成元となる鍵セットの電子署名データが必要となります。
これがセキュリティの役割を果たすのですが、この機能はPGP 6.5.3になるまで出来上がっておらず、ある程度の知識があればデジタル署名を偽装して組み込むことが可能でした。PGP至上最大のセキュリティ・ホールだったといえるでしょう。

現在、問題は修正されましたが、鍵の管理上の問題からあまり好ましい機能とは思われていないようです。