RSAは、世界的に有名な公開鍵暗号の一つで、素因数分解の一意性を利用して暗号化と複合化をおこなうことが特徴です。
誕生は1977年と現在も利用されている技術としてはかなり早く、初の公開鍵方式の暗号化技術として世に現れました。
RSA Security社による厳しい特許独占状態が続いていましたが、2000年9月6日をもって満了を迎え、誰でも自由のこの技術を扱うことができるようになっています。
なお、RSAの名前に技術的な意味はなく、ただ単に開発者三人の頭文字を取って名づけられています。
PGP 5.x以前、メインとして採用されていた暗号化技術です。
当時のPGPは、RSAの技術があったからこそ成り立っていた部分もありますが、同時にPGPの開発者であるPhilippe Zimmermannを厳しい状況に追い込んでいたのもRSAでした。
RSAの権利に対する構えは厳しく、商用利用をおこなうには多額の使用料を払わなくてはなりませんでした。結果、PGPは無料のソフトウェアとして公開されたのです。
ただ、無料であったことがPGPを世界に羽ばたかせ、進化に次ぐ進化のきっかけを与えたのもまた事実です。
このPGPとRSAの関係は、当時を知るギークのあいだで、たまに皮肉的な出来事として語られます。