ElGamalとはPGPに用いられる暗号化技術の一種で、1984年にTaher Elgamalが開発しました。
数学の「離散対数」の特殊性を元に考案され、離散対数の計算の難解さと、逆算が簡単であるという非対称な作りを利用した構造となっています。
なお、離散対数は「かける」鍵と「はずす」鍵の異なる公開鍵暗合にかなり適した作りをしているため、それら暗号化のシステム構築に用いられることもままあります。
ElGamalを改良した暗号化技術としては、DSAやECDSAが有名です。
PGPの世界において、ElGamalは、権利問題のうるさかったRSAの代用品として登場し、浸透していきました。
現在、RSAの特許期限は満了を迎え、誰にでも自由に使うことができるようになっています。
しかし、ElGamalの方がRSAよりも暗号化が強靭であるという理由で、GnuPGなどのソフトウェアでは今でもElGamal暗合やDSA暗合を主暗号化技術として利用しています。